ミスを許さない日本独特の教育法について
先日、都内の体育館で開催されているバレーボールの個人開放に参加した。
個人開放とは、バレー好きな人が集まって練習したり試合ができる開放のことだ。
その日は、中学生3名+高校生4名+社会人5名が参加していた。
私は初めて参加した体育館であったが、他のメンバーは毎週参加しているようで40代くらいの男性が学生に指導しながら練習を行っていた。
練習して少し時間が経った頃、私はある違和感を感じていた。
学生がバレーボールを心から楽しんでいない様子だったのだ。
個人開放は学校の部活動とは異なり、それぞれがバレーボールを楽しむ場所である。
学生が楽しめていない理由がすぐに分かった。
学生がミスをすると40代くらいの男性(Aさん)がミスを指摘する。
そして、「腕立て10回」と言い、その場で学生は腕立てをさせていた。
「えっ...ここは昭和時代の部活動!?」
私は困惑した。
更に、ミスが続いた学生に対してAさんは「ミスをするなよ」と忠告。
あまりにもおかしい。おかしすぎる。
ミスをするなと言われた学生は、委縮するに決まっている。
繰り返しになるが、ここは部活動ではない。
バレーボールの一般開放だ。
そもそもバレーボールだけに関わらず、人は失敗から学ぶことの方が多い。
ミスをして、「どうしてミスをしてしまっただろう?」
「どうすればうまくいくだろう?」と考えることで自身の成長へと結びつく。
学生は、明らかに委縮していた。
思い切りのいいプレーは、一切見られなかった。
Aさんの指導法が100%悪いとは思わない。
学生に対してAさんなりに真正面から向き合い、指導していることは確かだ。
しかし、ミスを許さない指導法はいかがなものか。
たくさんトライして失敗して試行錯誤することの方が学生の成長に繋がるのではないだろうか?
私は、練習後に学生のもとへ向かい、
「思い切ってやっていいよ。たくさんミスをしていいから。」と声をかけた。
ミスをしても「ナイスチャレンジ!」と声をかけてあげたい。
成功よりも失敗から学ぶことのほうが遥かに多い。